前回の続きです。ちょっと間が空いてしまいました。リーマン仕事が忙しかったというのもあるのですが、いかんせんここ数日風が強くて比較できるような画がなかなか撮れなかったというのもありまして(汗)、今回の対照レンズであるSIGMA 30mm F2.8 EX DNでの撮影になかなか着手できなかった次第です。
さてこのレンズ、現在はArtラインに位置する新製品が発表されており、その意味では旧モデルとなってしまっているのですが、キットレンズと比較してもまったく不満はありません。解像感が素晴らしいのはもちろんなのですが、ちょっと青みがかった、都会的で非常にクールな画作りをしてくるところが個性的で、少しばかり黄色に傾くCONTAXツァイスのオールドレンズとも好対照をなしています。
ではまず開放のf2.8の画がこちら。
解像感は申し分ありません。遠景のマンションはキットレンズと比べてもそれほど違いを見いだすことはできないのですが、針葉樹のようなディテールを必要とするブツだとやはり明確な差が出ます。35mm換算で45mmですから、SPEED BOOSTERをマウントしたCONTAX Planar 50mm f1.7よりやや広角となりますが、これと比較しても遜色ないほどにクッキリ、ハッキリ写っています。キットレンズとの比較もあるので、これをf4.5まで絞ってみます(E18-55mm F3.5-5.6 OSS SEL1855の画はこちら)。
眼の悪い自分にはまったく違いが判りません(爆)。ただ、35mm換算45mmとほぼ50mmという画角の違いがあるとはいえ、やはり自分の眼にはSPEED BOOSTERをマウントしたCONTAX Planar 50mm f1.7のほうが針葉樹のディテールはよく解像しているように見えるのですが、いかがでしょう。ちなみに前回のキットレンズと今回のSIGMA 30mm F2.8 EX DNともに、ピント合わせは、AF、DMFの両方を使って何枚か撮影し、もっとも良いものを選びました。とはいえ、実をいうとAFとDMFでほとんど差はありませんでした。露光の違いによる陰影で見栄えが変わるくらいで、誤差の範囲というか――。
前回のテストではCONTAX Planar 50mm f1.7を用いて、SPEED BOOSTERのあり、なしの比較も行いましたが、解像感についてはそれほど違いがないように見えました。今回のSIGMA 30mm F2.8 EX DNは安価とはいえ最新のレンズで、CONTAXのツァイス使いからすると(?)個性的な色味やシャープな写りなど非常に現代的なところが好印象でした。しかしながら、シャープさ、ディテールなど、NEX-7にマウントしたCONTAXのレンズもまだまだ使える、否――キットレンズのE18-55mm F3.5-5.6 OSS SEL1855よりは写りが良いことが確認できたのがちょっと嬉しかったです。さて、次回はSPEED BOOSTER+ CONTAX Planar 50mm f1.7をマウントしたNEX-7と、ペンタックスリコーからはすっかり亡きものにされそうなGXRの名レンズ、GR LENS A12 50mm F2.5 MACROとの比較を行ってみたいと思います。
[4/18/2013:追記]解像度という表現はちょっと語弊があるので、前記事も含めて、解像”感”という言葉に訂正しました。