アイドル写真集を取り上げるのは数年ぶり、――というか、このブログをはじめた当初はそこそこの数の感想をあげていたのですが、ミステリの感想にまざるのは釣り合いが取れないとやめてしまいました。しかし、刊行されてすぐに入手したお気に入りの一冊となる本書は、アマゾンの評価が何とも微笑ましいものだったゆえ、昨日のエントリがカメラネタだったドサクサに紛れて取り上げてみたいと思います(爆)。
川口春奈としてはセカンド写真集にあたる本作ですが、ジャケ帯には「大ヒットした1st写真集よりさらに大人に魅力的に成長した」、「少し背伸びしたセクシーも大増量して収録」という説明にくわえて、その横に小さく添えられた二枚のカットも、ややセクシーにふったものが取り上げられています。
アマゾンの感想を一瞥すると、とにかく尻、尻、尻とヒップを強調した本作の作風が大変な評価を得ていることが判るわけですが、実際にその通りで、本作では『セクシーとは女尻也』といわんばかりのショットがテンコモリ。
アイドル写真集では定番の「見返り美人」で臀部をさりげなく強調したカットはもとより、真正面からヒップラインだけを大胆にとらえた構図や、「見返り美人」にブルマ姿で下着直し(この動作の正式名称が不明なんですが、何となく判りますよね?)というアレンジを添えた一枚など、川口春奈の小ぶりで初々しいヒップラインを強調した写真の数々を見るにつけ、カメラマンの長野氏には、高橋愛をモデルに数々の美尻写真集を世に出した根本カメラマンの生霊が憑依したのではないかと思わせるほどの素晴らしさで魅せてくれます。
しかし前作のファースト写真集 『haruna』では、あまりヒップを強調したカットというのは記憶にないので、とりあえず本棚から引っ張り出してきて本作と比較してみました(爆)。
『haruna』では、オレンジ色に水玉模様をあしらったビキニ姿で砂浜に寝そべっている彼女の下半身のみのカットや、赤色のビキニで膝をついた「見返り美人」の一枚に続けて、虹色っぽいビキニでやや横から望遠でとらえたものに続き、その数ページあとには同様のビキニでの後ろ姿を撮った写真が一枚あるのですが、これは手でヒップラインを隠しているのでカウントしないとして、……続けて赤白のストライプで昔風のデザインながらヒップの下ラインがモロだしになっている一枚へと続き、最後はこのストライプの水着で砂浜に寝そべっているもの、――とカウントすると、計五枚ということになります。
翻って本作では、スクール水着の「見返り美人」をあえて下から見上げたカットに始まり、ブルマで二枚、鮮やかなブルーのビキニでの「見返り美人」にくわえて、ヒップだけを写したカット、白ビキニで二枚、紺ビキニでの「見返り美人」と、その水着で濡れた肢体を横たえたカットの見開きに続けて、やや股を開き気味にした後ろ姿のカットと、後半は赤ビキニの「見返り美人」、――とゆうに十枚を超えています。さらにここへ、大胆に背中を晒してベッドに寝そべるポーズで美しいヒップラインを見せる一枚もくわえれば、計十二枚という多さに驚くしかありません。
ポーズは定番の「見返り美人」とヒップラインのアップだけという単調さながら、ビキニのバリエーションと、ときとして煽情的にも感じられる川口春奈の表情がそれを救っています。また同じ「見返り美人」にしても、『haruna』では真正面からの構図ばかりだったのに比べると、本作では下から煽り気味にとらえたカットが多いところにも注目で、畢竟、被写体である川口春奈の目線もこちらを見下ろすものとなり、それが初なM男の琴線に触れるよりセクシーな魅力を添えたものとなっています。
紺ビキニでの”濡れ”や、マッサージのシーンでの、肩から腕にかけての滑らかなてかりなど、シズル感溢れる彼女のきめ細かい肌の質感が堪能できるのも本作の魅力で、こうした”濡れ”の白眉は、前作の泡風呂に続けて披露された花風呂でしょう。確かに前作の泡風呂も、濡れた太股に強い光をあててぬめりを強調したセクシーなカットでしたが、その若さゆえに表情がやや強ばっていたのに比較すると、本作では花風呂だけで四枚というボリュームはもちろん、口許に指を添えてセクシーな目線をこちらに向けているカットもあり、ジャケ帯にある『少し背伸びしたセクシー』を十分に堪能できます。
またこの花風呂のあとにマッサージのカットを続けていくという、一冊の写真集としての構成も秀逸で、若者の”実用”に配慮したこの中盤から後半にかけての流れから、再び学生服のカットに回帰して、最後は卒業というテーマを明確にしめした爽やかな一枚で締めくくる構成は完璧といってもいいのではないでしょうか。
総じてセクシーが強く前面に押し出された作品ながら、セーラー服での脇チラなど初なヤングに向けた写真もあり、前作の初々しさに惹かれたファンはもちろん、また”実用”を所望するゲスなヤングも愉しめる傑作といえるのではないでしょうか。オススメでしょう。