「灯の家 produced by 藝家人」@ 台湾文化センター

先週の土曜日は休暇を取れたので、台湾文化センターに藝家人が主催するイベント「灯の家」を観に行ってきました。このイベント自体は土曜日と日曜日の二日間にわたって開催されたのですが、自分が参加した土曜日のプログラムは以下の通り。

  • 赤松美和子「台湾に灯った希望-1990年代台湾を回顧」
  • 映画「私の少女時代上映」

映画鑑賞の前振りとして赤松先生が話をされた1990年代の台湾の話は大変興味深いものでした。特に村上春樹『ノルウェイの森』のある登場人物の行動と台湾の学生運動とを重ねて”絵解き”をしてみせたところや、『私の少女時代』の監督が日本のトレンディドラマを自家薬籠中の物として台湾ならではの時代背景を踏まえた青春物語へと昇華してみせた手法、さらには様々な世代の人たちと文化背景とが重なり合って日本文化の印象を形成しているといった指摘などなど――。

映画『私の少女時代』に関してはまったく前知識なしに挑んだ、……というのはちょっとだけ嘘で「全然ミステリじゃない」とだけは耳にしていました。確かに王道を行くラブコメではあるもの、後半、ある人物がテープに残していったメッセージの内容が明かされることで物語は一転し、それぞれの登場人物たちの振る舞いの真意と真相が繙かれていく伏線回収の妙と反転は完全に本格ミステリミステリー。さらに不幸の手紙を出した人物のフーダニッにロジックを添えたくすぐりや、ツアー・タイトルに込められたダブル・ミーニングなど、大変愉しむことができました。

赤松先生のトーク中には皆が皆が携帯を取り出してパシャパシャと勇ましくシャッター音を響かせながら写真撮影に興じていたものの、小心者の自分は撮影許可を確認する勇気もなく、このときばかりは一枚も撮らずじまい。

イベント終了後のささやかなパーティーに関係者でもないのにコッソリ忍び込んで、藝家人の主催者の方ともお話しすることができたのは大きな収穫で、自分の来歴を少しだけ語りつつ、台湾ミステリのアピールをしてきました。アート関係の人たちとはあまり接点がないので、違った視点から日台の繋がりを垣間見ることができるこうしたイベントは自分にとってかなり貴重。

最近になって足繁くこうした台湾関係のイベントに参加しているのも、台湾を好きな日本人って実際のところどんな感じなんだろう、そして、そういう人たちの中から本格ミステリのようなエンタメ小説分野にも関心を持ってくる層は開拓できるだろうか、……という探りを入れるためでもあったするわけですが、なんとなく今回のイベントは自分と同世代か少し下、あるいはかなり上という人たちが多かったような印象です。劉徳華のファンが多かったのか(^^;)。

またこうした機会があれば積極的に参加してみたいと思った次第です。おしまい。

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