老眼中年によるkoboの使い心地について(2) ――あの貧乳ミステリの怪作を中国語にしたものがkoboで読めるかテストしてみる

三木谷社長の火に油を注ぐようなステキな言動のインタビューのおかげで、話題沸騰(悪い意味で)のkoboですが、リーマン仕事の忙しさがホンの少しだけ一段落したので、koboが届いたら是非ともやってみたかったあることのテストを行ってみました。何かというと、タイトルにもある通り、果たしてkoboで中国語の文章の表示は可能かどうか、というものであります。

ただ中国語といっても、ここでは大陸の簡体字ではなく、台湾の繁体字に限定して話を進めます。一番最初に思いつくのは、まずkobo本体にFontsディレクトリを作成して、その下に中国語のフォントを落として、フォント設定をそいつに変更して……ということなわけですが、結論からいうと、台湾の繁体字に限っては、そんな必要はまったくナシ。デフォルトのモリサワリュウミンで普通に表示されました。ただ、自分の場合、自作のファイルを一太郎でEPUB形式に変換したものだったので、作成されたEPUBファイルの設定によっては、モリサワリュウミンのままでは表示されないことがあるのかもしれません。

一太郎でEPUBファイルを作成する場合、「ファイル」メニューから「他形式の保存/開く」で、「EPUB保存」を選択するわけですが、この通り、言語としては「日本語[ja]」 と「英語[en]」しか選ぶことができません。文章自体は、中国語フォントを使って中国語IMEで打ち込んでいるわけですが、ここではとりあえず「日本語[ja]」を選んでおきます。あらかじめ仕上げておいた画像データを「表紙」に選んで保存すれば、はいオシマイという簡単さ。

ファイルの保存場所は、koboに入れるmicroSDカードで、これをkoboに入れるとホームには表紙が表示されます。以下の通り、”你”、”她”など、繁体字特有の文字も問題なく読むことができ、違和感はまったくありません。もちろんフォントの拡大なども可能で、日本語と同じように読むことができます。

RICOH GXR + A12 50mm F2.5
RICOH GXR + A12 50mm F2.5

一太郎でEPUB形式に保存する際の表紙画像の仕様――というか、koboで自作の文章に表紙を添付するときの画像の仕様なのですが、正直よく判っていません。今回はこんなかんじの画像データを適当に1024×748のPNG形式で作成し、それをEPUBファイルで保存するときに指定してみました。縦横の比率は適当でもkoboがフルスクリーンで表示するときに調整しているように見えます。ただ、ホーム画面から一番最初にEPUBファイルにアクセスしたときには、縦横に隙間ができた不格好なかんじで表示されるようで、本文に進んだあと、ふたたび表紙に戻ると、フルスクリーンでの表示になっているので注意が必要。このあたりは、koboの仕様にふさわさしいかたちで適切な縦横比作成した表紙画像であれば、問題なく最初から表示されるのかもしれません。

ちなみにこの田中老虎「再見、貧乳」(タイガー田中「さらば貧しき乳よ」)の表紙の元ネタはこちら。時報出版から刊行されているものを参考にしました。なお、日本語でこの怪作が読んでみたいッという方は、こちらから通販で購入することができる筈です。以上、ご参考までに。