pheno / AiZA

「日本・台湾のメンバーからなる男女ツインボーカルロックバンド」で、「プログレッシヴ・ロックやクラシックの持つ音の広がりや曲展開、ピアノサウンドを融合した音楽性が特徴」の下北沢を拠点に活動するバンドの初EP。

“プログレ”という文字を見つけると、ついつい手が伸びてしまうロートルゆえ、ひとまず視聴もせずに購入した一枚です。全3曲収録で、お気に入りは2曲目の「深海」。ボーカル男女二人の声がとてもイイ。すっと耳に入ってくる女声と、精妙にファルセットを効かせた男声の掛け合いが聴きどころで、つい最近PVも発表されました。

このバンド、自分はブログの更新をサボっていた五月に生で見ているのですが、「深海」だけはギターのONDAさんではなく、ベースのCHANさんがボーカルをとっていることをこのときに知りました。MANAさんとの掛け合いという、このバンドならではのツインボーカルの魅力はこの「深海」においても健在で、シンプルにして意味深な歌詞によっていや増している印象さえあります。そしてさらにこの「深海」、CHANさんがものしたとある幻想小説のストーリーと重ね合わせてみるとまた違った景色が見えてくるという逸品なのですが、このあたりについては別記事で詳しく解説したいと思います。

3曲目「真冬のHANABI」はメドレー風に展開される転調が素晴らしい。一般受けしそうなのは1曲目の「noise」でしょうが、ロートルとしては序盤の静謐から盛り上がる「深海」の美しさと、曲展開に趣向を凝らした「真冬」を推します。またこのEPには収録されていませんが、youtubeで視聴することのできる「エンドルフィン」はマスロックっぽく、高円寺百景やRuinsあたりを彷彿とさせる出だしながら、このEPに収録された3曲は極めて聴きやすい曲風で愉しめます。

エマージェンザ・ジャパン 2019では惜しくもドイツ行きを逃してしまったAiZAですが、八月には高円寺HIGHで日本のシューゲイザー界隈のバンドとの共演も予告されてい、これからの特定のジャンルにとらわれることなく、ひたすら自分たちの音楽を追究していく姿勢は好感度大。エマージェンザの決勝でも披露していた曲も収録したフルアルバムのリリースが待たれるところです。

AiZAのCHANさんが執筆した短編小説『漩渦島』から「深海」を読み解く

 

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