かなり前の記事に書いた通り、現在メインで使っているカメラはMFTのLUMIX G9 PROとフルサイズのLUMIX S1なのですが、今回はLUMIX G9 Proの話。このカメラはライブ撮りでLEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm / F2.8-4.0 ASPH.を使う専用機としているのですが、ふだんはキットレンズのLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. を使っていまし“た”。
過去形にしたのは、現在ふだん使いのメインレンズを変更したからで、それがタイトルにもあるOlympusのM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO。Olympusのカメラ・レンズは久しく使っていませんでした。2009年に開催された第一回島田荘司推理小説賞のときはMFTではなくフォーサーズのE-520にキットレンズの14-42mmを使ってい、そのあと早々に手放してしまったので、おおよそ十年ぶりということになります。
LUMIXユーザである自分がこのレンズに興味を持ったきっかけは、カメクラ界隈では名の知れたtoshibooさんのブログのこの記事でした。この記事にある「まさかの検証結果!」は言葉通りに「まさか!」というもので、このレンズはE-M1 MarkIIよりもG9との組み合わせの方が手振れしないという。G9+VARIO-ELMARIT 12-60mmであれば「Dual I.S.2」が効くはずだし、それよりも他社製となるM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0の方が手振れしないとはいったいどういうことなのかと。おそらくこの記事を読まれた方のほとんどがそう感じることでしょう。
この記事を見つけた当時、自分はG9の望遠レンズとして、LUMIX G VARIO 35-100mmのII型とVARIO-ELMARIT 50-200mmを併用しており、「ふだん使い」の望遠として35-100mmのII型をVARIO-ELMARIT 12-60mmとともに持ち歩いていたのですが、どうにもこのレンズの描写が甘いように感じられる。さらにはレンズ交換の面倒くささを痛感していたところへ、この記事が目に留まったものですから、だったら自分でも試してみようと購入してみた次第。
――と、前口上はこのくらいにしてまず結論からいってしまうと、このレンズは素晴らしいのひとこと。その魅力を箇条書きにまとめると以下の通り。
- 描写に甘さが一切ない。LUMIX G VARIO 35-100mmIIをF4に絞ったものと比較しても、シャープさは12-100の方が遙かに上。
- G9との組み合わせでも本当に手振れしない。VARIO-ELMARIT 12-60mmよりも手振れ補正は確実に効いている。
- そしておそるべきことはこの手振れ補正はレンズ側のみということ。GX7MKIIIでも試してみたところ、G9と同じくらいに効くことが確認できた。
- 望遠側でSS 1秒というのは無理としても、自分の場合、望遠側100mm(35mm換算200mm)で遠景を撮るとSS 1/10でもほぼ100%ブレない。VARIO-ELMARIT 12-60mmの望遠側だと1/6でもブレることがある。
ということを確認できたので、九月末における二度の台湾行ではLUMIX G9 PROにこのレンズをメインに使ってみました。サブでGX7MKIII+LEICA DG SUMMILUX 25mmを持っていきましたが、ほとんど使う機会はなく、ほぼG9 PROとこのレンズの組み合わせで事足りたことを付け加えておきます。
第6回島田荘司推理小説賞授賞式の前週となる9月20日に誠品書店の新板店で開催された『破案了,女王陛下!推理作家的英倫生活』で撮影した写真を何枚か。写っている美女は台湾のミステリ作家・主兒女史。また左の男性が今年の第十七回台湾推理作家協会賞入選作「少女監禁六十天」の作者・八千子氏。
島田荘司推理小説賞に関するイベントでもっぱら使用したのも、LUMIX G9 PROにこのレンズの組み合わせでした。島田荘司推理小説賞に関しては独立した記事としてまとめるべきなのかもしれませんが、ミステリ関連の記事をアップしても本当に誰も見に来てはくれないので、こうしてカメラネタにぶらさげてコメントするより術はない。ひとまず金車中壢酒廠を見学したときに撮影した御大の写真のなかから2枚ほどあげておきます。
さて、こうしてこのレンズの潜在能力の高さを知ってしまうと、「だったらOlympusカメラとの組み合わせではどうなのか?」という興味が湧いてくるわけで、――ついに先週、E-M1Xを手に入れてしまいました。このカメラもG9 PROと同様、非常によくできたカメラです。というわけで、このレンズとの組み合わせはもちろん、G9 PROとの使用感の違いなどについても書いてみたいと思うので乞うご期待。
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