川島小鳥写真展:RUN RUN まこと@キャノンギャラリー銀座

ちょっと前のネタになってしまうのですが、キャノンギャラリー銀座の『川島小鳥写真展:RUN RUN まこと』を見に行ってきたので、その感想をメモ書きしておきます。キャノンのサイトによると、この後も札幌、梅田、福岡に巡回予定とのことなので、参考になれば幸いです。

行ったのは確か一月二十七日の午後で、川島氏らしき人が会場の入り口を入った受付のところにいたような(笑)。自分は奥仲麻琴のことはよく知らないのですが、おもちゃ箱をひっくり返したようなポップな会場の雰囲気ともあいまって非常に愉しめました。キャノンギャラリーの入り口から中を覗くと、一番奥の壁面に、このべろべろばーみたいな顔をした麻琴嬢のドアップ写真が大きく掲げられていて、これがかなりインパクト大。

会場を入ると、右側には金氏徹平作の「るんるんタワー」が鎮座し、これが面白い。何枚ものスナップがぺたぺたと貼られていて、そのすべてを見るには必然的にタワーの傍らへしゃがみこむようにして、それらのひとつひとつを覗き込むというスタイルをとることになるのですが、しかつめらしい顔をして「鑑賞」するのと違って、麻琴嬢の写真を愉しむというコンセプトにこれがピッタリ。写真集を一ページ一ページめくっていくのとは異なる、写真展ならではの体験ができたのは大きな収穫でありました。

自分が川島小鳥氏の写真を真面目に意識するようになったのは、実をいうと『未来ちゃん』ではなくて、webプレイボーイに掲載された逢沢りなを台湾で撮影した写真を眼にしてからでありました。おおよそアイドル写真らしくない、ネガっぽい荒さが目立った風格で、どちらかというと、逢沢りなの可愛さよりは、彼女が潜在的に持っている暗さを引き出してみせた雰囲気の強いものでした。

台湾での写真というと、以前はその湿度を反映させ、アンダーでややコントラストの強いものが多かったような印象があるのですが(このあたりについてはまたの機会に)、川島氏が撮影した逢沢りなの写真は台湾の空気の重さを残しつつもハイキーっぽいものが多く、これがまた自分の記憶の中にある台湾の景色とは異なっていたことが自分にとっては新鮮で、こういうスタイルのアイドル写真を撮影する川島氏の、――いうなればド真ん中のアイドル写真はどんなものなのかナ、という興味が湧いてきたのが、今回、この展示会を見てみたいと思った動機のひとつ。

やはりロケ地が台湾ではない、懐かしささえ感じさせる田舎地ということもあってか、同じ写真家であっても逢沢りなの写真とはカラーが違う。暗くない(爆)。そして上にも述べた「るんるんタワー」を覗き込み、一見すると無造作に並べられたかんじのする大小様々な麻琴嬢の表情とコミカルなポーズを見ていくにつれ、自分のようなロートルも思わず頬が緩んでしまうという、「見る」というよりは「体験」するといった方が相応しい展示会でありました。これは麻琴嬢や川島氏のファンならずとも、一見の価値ありだと思います。