昨晩は、台湾から来日したManic Sheepのライブを観に行ってきました。Manic Sheepは一応、”シューゲイズ&ドリームポップバンド”というふうにカテゴライズされているようなのですが、4ADのcocteau twinsとかPale Saintsとかをリアルタイムで聴いてきたロートル・プログレマニアたる自分としては、正直現在進行形の”シューゲイズ”というのがどういうものなのか正直、よく判っていません。
彼らの最新アルバム『Brooklyn』は一応予習も兼ねてざっと聴き通してみたのですが、一番最初にイメージしたのは、台湾のバンドだと……Skip Skip Ben Ben でしょうか。さて、彼らの音にそんな印象をもって挑んだライブでしたが、果たしてそのパフォーマンスはいかほどのものだったか。結論から先に言ってしまうととても、とてもよかったです。予想をかなり良い感じで裏切られました。
若いときのように足繁くライブハウスに通うこともできないため、この夜の会場である青山月見ル君想フも「FORESTS & 落日飛車 JAPAN TOUR 」があった昨年の二月以来でしょうか。ほぼ一年ぶりということになります。
この夜の対バンは、taiko super kicksとOGRE YOU ASSHOLE。すみません。どちらも聴いたことがない(^^;)。吃驚したのは最初のパフォーマンスがManic sheepではなかったことで、何となんとManic Sheepはトリでした。
taiko super kicksとOGRE YOU ASSHOLEは自分が聴いた限りでは”シューゲイズ&ドリームポップバンド”という雰囲気には遠く、taiko super kicksはドリーミーなエフェクトを凝りに凝らしたギター・サウンドが心地よいロック寄りのポップス、一方のOGRE YOU ASSHOLEはさらに激しく、力強いリズム隊に荒々しく暴れるギターと、優しいボーカルとの重なりが面白いロック、という感じでしょうか。Manic Sheepとの共通点があるとすれば、ツインギターの四人組編成というところでしょうか。
この二つのバンドのパフォーマンスも個人的には大変満足のいくものでしたが、さて、Manic Sheep。果たしてアルバムで聴いた通りの(?)”シューゲイズ&ドリームポップバンド”だったかというと、これが全然違いました。シューゲイズであれば、リズム隊よりはギターサウンドに耳が行きがちでありますが、Manic Sheepのライブで一番際だっていたのは呉柏廷のタイトなドラムだったのではないでしょうか。決して手数が多いというわけではないのですが、とにかくパワフル。パフォーマンス前、かなり念入りにドラムの調整をしていたのにも成る程なるほど……と納得した次第です。
ツインギターで、その片翼を務める羅玉婷はメインボーカルでありながら、時にはソロもこなしていたのが印象的でした。ライブハウスの常で、彼女の歌声は正直よく聞き取れなかったですが、ステージ前の聴衆たちはノリノリで愉しんでいた様子。MCはあまりなくて全曲を終えたあとにさささっと英語で「これでおしまい」みたいなことを話していたのですが、普通、こういうMCは最後の一曲前にやるでしょ(^^;)。というわけで、納得できない聴衆たちがアンコールをもり立てて、もう一曲を披露。曲が終わり会場アナウンスが流れるも聴衆の熱気はいまだ冷めやらずといった感じで、相当に盛り上がったパフォーマンスだったと思います。
しかし今夜のお客さんたちは皆が皆Manic Sheepを聴きに来たのかどうか。もしそうだとすると、台湾インディーズのファンって日本にも意外といたりするのカモ……とささやかな希望を胸に帰路へと着きました。また台湾のバンドが来日したら足を運んでみたいと思います。おしまい。
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