昨年9月に台湾で開催された第六回島田荘司推理小説賞のレポートの続きです。前回はホテルでのチェックインをすませたあと、金車文藝中心で島田先生がメディアのインタビューを受けることに――というあたりまでお伝えしましたが、先生の取材と平行して会場奥の控え室ではもう一つのインタビューが行われていました。
――昨日のうちに、このあとのインタビューについて書いてこの記事をアップしていたのですが、文春WEBにその内容がアップされていたので(昨年の11月)、これについてはばっさりと割愛。
で、陳浩基、文善両氏を交えたインタビューを終えたあと、ふたたび島田先生が取材を受けている会場へと戻り、両氏が島田先生と対面しました。この写真で陳氏が先生に手渡している本は香港の作家たちによる『香港推理小説』のアンソロジーたる『偵探冰室』。
この本、ジャケにしっかりと『香港推理小説合集』と書かれています。『華文推理』でなくしっかり『香港推理小説』と。たしかこの第二集が刊行されるか、される予定であることから推すとおそらく好評だったのでしょう。この作品が日本で刊行されるのかはまったく判らないのですが(国家安全法が施行された今だと難しいのではないかと個人的には思う)、もし刊行されるのであれば、そのときは『華文ミステリ』の一冊ではなく、高らかに『香港ミステリ』を謳った帯をつけてデン、と平積みにしてもらいたいと願ってやみません。
さてこのあとは、皇冠の平社長に招かれての晩餐会が、非常に印象的な店名のレストランでありました。なぜ非常に印象的なのかについては次のレポートで述べたいと思います。