SIGMA MOUNT CONVERTER MC-11を買いました(SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM の使い心地)

sd quattroが発売された今となっては、「MC-11？　だっさ(爆笑)。情強はそんなものは使わずにキャノンの一眼にsd quattroの二刀流で、レンズは二本揃えるってのが常識だろ」なんて嘲笑されてしまいそうなSONY Eマウントユーザーの自分ではありますすが(爆)、MC-11と同時購入したレンズ17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM について簡単ながら使い心地をまとめておきたいと思います。

まず結論から言ってしまえば、とても佳いレンズです。画角も35mm換算で24mmから105mmと日常使いにはまず文句なしの仕様といえるのではないでしょうか。Eマウントユーザにとっては、Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS SEL1670Zが比較対象に入ってくるかと思うのですが、あちらはF4通しで、T*コーティング、一方こちらはF2.8-F4と広角側ではほんのちょっぴり明るいところがアドバンテージ。問題は、F2.8の広角が果たして使えるのか、というところになるでしょう。あまり適当な作例は撮っていないのですが――

小糠雨にもやった鳴門の海。かなり条件は悪いですが、個人的にはなかなか解像していて満足です。開放F2.8ですが、左側の家屋も流れてはいません。ただこのレンズ、広角の17mmだと陣笠状の歪みがかなり大きく出ます。自分は前のエントリでも書いた通りSONYのカメラではrawではなく、JPEGエクストラファインでしか撮らないのですが、――補正が効いているのかrawで撮ったものと比較すれば良いのでしょうけれども、仮にJPEGで補正されていたとしても、被写体によってはLightroom上でちょっと直してみる必要はあるかと思います。

では望遠側の開放はどうか。同じ場所を撮影したのがこれ。

望遠で撮るとかなり靄が目立ちますが、それでも建物のディテールはクッキリしているように思えます。このレンズは24mmから70mmまでは歪みもなくほとんど開放で撮っていても不満はありません。なお、このレンズはF値が変動しますが、24mm、28mmでの開放はF3.2、35mmでF3.5、50mmからはF4.0になります。SEL1670Zとの比較で言えば、17mmから35mmまではF3.5以下で撮れるのでお得感がありますね。上にも述べた通り、広角側でも周辺でひどく像が流れるようなこともありませんので、個人的には積極的に開放で撮っています。

遠景でのディテールに不満はないとして、では近いモンはどうなのよとなりますが、一応本レンズはマクロを謳っているので悪いはずがありません。

49mmで開放。右下周辺が若干流れているように見えなくもないですが、個人的には没問題。というか風景写真ならまだしも、こういう構図で周辺部にこだわる必要はいったいあるのかと(爆)。

個人的にはこのレンズ、質感がよく出ると感じています。特に色々なものが混在した構図では、トーンよりはそれぞれの細部を際だたせてて見せることで納得させてしまうというか。自分が常用しているCONTAXのオールドレンズとは方向性がかなり違います。まあ、このあたりが現代のレンズの特性なのでしょう。

ちょっと距離をおいた構図だと、ご覧の通り周辺部の流れ云々というのは気になりません。
またSIGMAのレンズは逆光に弱いというのがネットでの定説のようですが、実を言えばオールドレンズ派の自分にとってはこのあたりの性能はあまり関係ないというか、CONTAXのレンズより酷くなければ御の字と考えているので、このあたりの感想については差し引いていただくとして、

強い光が真後ろから当たっているわけではないのですが、曇天を背景に煽り気味で撮るのはよくあることで、ちょっとだけ絞ってはいますが、これだけクリアに写れば自分的には文句はありません。

で､最後はボケ味なんですが、

悪くないんじゃないでしょうか。後ろが明るいこんな画だと、自分が持っているYASYHICA ML 50mm F1.7あたりのオールドレンズではちょっとグルグルボケに流れてしまうんですが、綺麗にボケているように思えます。ただ、いかんせんズームですし、ボケ味云々で語るようなレンズではないような気もします。

マクロ側でのボケ味。むしろ玉ボケが大きく崩れることなく、そこそこ綺麗に出てくれるのには感心しました。

というわけで、かなり満足できるレンズで、普段使いでは現在α6300につけて常用しています。何か目的があって撮影に挑むときには、同じズームでもSIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Artを持っていきますが、あちらはいかんせん重たいので、気軽に撮るのであれば、本レンズはSONYのαにもかなり佳いレンズだといえるのではないでしょうか。超オススメです。