第四回島田荘司推理小説賞レポート@台湾(2)

前回の続きです。台湾に到着しての初日は、台北にあるミステリー専門書店「偵探書屋 Murder Ink」でマスコミ各社の取材があるとの情報を事前に得ていたので、行ってみることにしました。「偵探書屋 Murder Ink」の最寄り駅はMRTの中山駅らしいのですが、歩くにはちょっと距離がありそうです(だいたい十分くらい?)。大通りを少し入ったところに”Books”というそれらしい看板が出ており、お店は一階にありました。「偵探書屋 Murder Ink」と硝子窓に書かれたドアから中を覗くと意外に奥行きがあり、なかなかお洒落な空間です。

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自分がお店に着いたときにはすでに取材が始まっており、入口を入ったすぐのところにあるソファに御大、そして通訳の張女史が腰を下ろし、その向かいにはビデオカメラを背にして記者が質問をしているところでした。耳をすませて話を聞いていると、だいたいの内容は今回の入選作の感想について、本格ミステリーという用語の話、ヴァン・ダイン、ノックス……という言葉が聞こえてきます。

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取材の邪魔をするのもアレなので(爆)、自分は奥のテーブルに腰を下ろしてホットココアを飲むことに。ここは本屋であるとともに、飲み物やちょっとした軽食をとることができるのです。店長のおすすめはホットココア、とのことだったので、自分はそれを注文した次第。

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かつて台湾で刊行されていた雑誌『推理』をはじめ、林斯諺の短編が掲載されたEQMMなどが書棚にはありました。そして奥のテーブルの後ろにある本棚には、紀伊國屋書店のブックカバーがかけられたままの日本の文庫がズラリと並んでい、その隣には英語のペーパーバックが揃っていたりと品揃えの豊富。もちろん島田荘司推理小説賞受賞作をはじめとした台湾ミステリが平積みとなっていることはいうまでなく、本棚のところどころに昆虫標本や人形の頭、頭蓋骨などが飾られているところがミステリーの専門書店らしい雰囲気を出しています。

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入口を入って左側の真ん中あたり――そこの壁にはこの店を訪れた作家たちのサインが書かれてありました。寵物先生のほか、日本の作家では辻村深月、立原透耶氏のサインも。数社の取材を終えたあと、店長に乞われて御大もこの壁にサインをすることに。ペンを手にしてサインをしようとする御大の傍らで皆から「寵物先生のサインより大きく書いてください」「寵物先生のサインより上の方に」などと細かい注文がなされていたことはナイショです(爆)。壁のサインはこんなかんじ。

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というわけで、今回のエントリは簡単に済ませてしまいました(苦笑)。次回は――時間が前後してしまいますが、三日目の授賞式後に行われた夕食会の様子を、島崎博御大の写真や話なども交えてお伝えしたいと思います。乞うご期待。

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